いよいよNFL開幕
今年もいよいよ,NFLが開幕する時期になりました。
NFLというのは,「National Football League」のことで,アメリカでナンバー1の人気を誇るといわれるアメリカンフットボールのプロリーグのことです。
大学時代にアメフトをしていた時には,自分たちとあまりにレベルが違いすぎると思い,4回生になるまであまり観なかったのですが,卒業してからは,とりわけ弁護士になってからは,毎年楽しみに観ています。
私の贔屓のチームは,「ニューイングランド・ペイトリオッツ」というチームで,2000年以降で,4回NFLを制覇しており,それ以外のシーズンでも,毎年優勝を争う力を有している強豪チームです。
なぜこのチームを好きなのか。
NFLでは,サラリーキャップ制度があり,各チームのサラリー(給料)の総額が同一に定められていて,日本のプロ野球のように,あるチームはお金があるが,あるチームにはお金がない,といったことがなく,どのチームも同じ資金力でチーム編成を行わなければなりません。
そのため,スター選手になるとサラリーが釣り上がってきて,他の戦力との関係でその選手を放出せざるを得ない,といったことが生じ,選手の移籍が極めて頻繁に行われます。
とりわけ,優勝した翌年などは,活躍した選手が高額のサラリーを要求し,そのチームでは抱えきれなくなって移籍する,ということが多いのです。
ペイトリオッツが2000年以降,度々優勝しているということは,スター選手の移籍も頻繁に行われているということを意味しています。
それにもかかわらず強豪であり続けているということは,非常にすごいことなのです。
それができている理由は,ビル・ベリチックというHC(ヘッドコーチ)とトム・ブレイディというQB(クォーターバック)の存在です。
ベリチックは,スター選手が抜けた穴に無名の新人などを抜擢して必ず結果を出し,また,他のチームで問題児として放出された選手を教育して再生したりして,強いチームを作り続けています。規律を重んじているためチームが教育されていて,どの選手も,しょうもないプレイをすることが
ありません。今年はだめなんじゃないかと思うシーズンにも,必ず強いチームを作ってきます。
どんな状況でも必ず勝機を見い出し結果を出す,その姿は弁護士として見習うべき点が多いです。
そして,そのベリチックの最も優秀な教え子がブレイディです。
準備を怠らず,冷静かつ正確なプレーをし続けています。様々なNFLの記録を保持しているスタープレイヤー中のスタープレイヤーですが,ドラフト順位も低く,最初から注目された選手ではありませんでした。しかし,チャンスを逃がさずものにして,それからたゆまぬ努力により,現在の地位を得ています。
チームが強くなるために,サラリーキャップに余裕を持たせるべく,自らの減給を申し出るなど自己犠牲の精神の持ち主でもあります(奥さんが世界一稼いでいるスーパーモデルだということも影響しているでしょうが。)。私と同い年でもあります。
そんなブレイディですが,今年は,一昨年のシーズンの問題が原因で開幕4試合出場停止処分を受けています。一昨年のシーズンの問題が原因で今年に処分を受けるということが,日本的感覚ではしっくり来ないのですが,処分が裁判所で争われ,すったもんだのあげく今年の開幕4試合の出場停止処分をブレイディが受け入れることで決着したのでした。
そんなペイトリオッツが大丈夫か,非常に気を揉んでいるところなのですが,とにもかくにも,今年も熱い試合がたくさん観られることを期待している今日この頃です。