知的好奇心

先日,京都府立医科大学図書館に行きました。
事件の調べ物で行ったのですが,途中から,時を忘れ楽しんでいる自分に
気付きました。医学の専門書を当たっていたのですが,おもしろくなってきたのです。

建築や医療といった専門訴訟を担当させていただくことがあります。
その際は,極めて高度な専門的知識を理解したうえで,裁判官に分かりやすいように咀嚼して表現しなければなりません。

もちろん建築士さんやお医者さんの知識・理解には到底及ばないわけですが,そういった専門家の領域に少しだけ触れることができます。
私はそれを楽しいと感じる瞬間があります。

専門訴訟は,依頼者にとっては非常に重大な不利益を受けている事案が多いため,楽しんでいるばかりではなく,むしろ苦しい時間の方が長いというのが偽らざるところです。

しかし「楽しい」と感じる瞬間があることで,「もう一度ギアを入れ直して頑張ろう」と思えます。

依頼者のために尽力するためにも,知的好奇心がくすぐられる瞬間は必要だと思うのです。