少年に会いに

私は弁護士となって以来,少年事件をライフワークと位置付けています。

そして,自分が付添人活動をして(大人の弁護活動のようなものです)少年院に入所することになった少年には,少なくとも1回は会いに行くようにしています。
仕事としてというのではなく,単純にどうしているか気になるからです。

今日もある少年に会いに行って来ました。表情も生き生きとして元気にしている姿を見て,安心しました。

少年事件の付添人活動においては,「受容と共感」が重要だとされています。
少年事件を起こす少年らは,大人に評価されず,話を聞いてもらえず否定ばかりされてきている,そんな子どもたちが非常に多いからです。

ですので私は,少年と相対するときには「受容と共感」を常に意識しています。

しかしこれは,何も少年事件に限ったことではありません。
私は,ご依頼者とお話させていただく際には,常に「受容と共感」を意識しています。
弁護士にとって基本的なスキルは,まずはご依頼者の「思い」を受け取る
ということだと思うからです。

少年事件は,私に常にそのことを忘れないようにさせる原点といえるかもしれません。