アメフトと事件解決の共通点

プロフィール欄にも記載していますが,私は京都大学時代にアメリカンフットボール部に所属していました。

4年間,ついぞ日本一になる目標を達成することはできず,関西リーグを制することすらできませんでしたし,私自身,大したプレーヤーでもありませんでしたが,3回生(関西では「年生」ではなく「回生」というのが一般的です。)のときにはインターセプト(敵が投げたパスをキャッチして攻撃権を奪うプレー)数で関西リーグ1位となり,4回生の春には東西学生オールスターゲームにも出させていただきました。

大学4年間をかけてアメフトに取り組んだことは,現在も仕事に活かされていると思っています。

アメフトは,11人対11人で戦うスポーツですが,攻撃と守備で出場する人間は完全に分かれており,選手交代も頻繁に行われます。キッキングゲームに出る者も合わせると,1試合で1チーム30~40人程度は出場します。京都大学は,スポーツ推薦などなく,アメフト経験者も学年で2,3人いるかいないかです。

そうすると当然,他校と比べたときに,ウィークポイントが出てきます。それをいかに克服して試合に勝利するかを追求することが,私が京大アメフト部で学んだことの一つです。

すべての点で勝っているのであれば,当然勝利できる(しなければならない)のですが,そうでなくとも勝機はあります。

弁護士の事件解決も,これと非常によく似ていると思います。
こちらに全く非がなく,証拠も十分揃っている事件であれば,当然勝訴することができる(しなければならない)のですが,そのような事件はほとんどありません。どこか,ウィークポイントを抱えているのが通常です。そうであっても勝機は必ずあるはずだと私は考えています。

事件によっては,ウィークポイントの方が多く(重大で),勝訴することが極めて困難な事案もあろうかと思いますが,それでもなにがしか,依頼者の方にご納得いただける解決方法は存在していると思っています。

その「事件ごとの勝機」を見出すことについて,私の大学4年間の経験が活かされていると思います。